普通とそうでない人の境界線とは?水谷緑さんの漫画「精神科ナースになったわけ」感想
どうも、タコヤキです。
最近変なニュース多いですよね・・・
新幹線のニュースといい、子供の虐待といい、米朝といい、
色々ときな臭いです。
社会全体が病んでいるようにみえます。
それに追い討ちをかけるような感じに思われるかもしれませんが、今回紹介したいのはこの本。水谷緑さんの「精神科ナースになったわけ」です。
普通のOLだった人が、心を病んでコントロールを失った経験から
精神科ナースになることを決意します。
実際に精神科ナースになるわけですが、そこで見たものは体の怪我とは違い、目に見えないものを抱えている患者との日々でした。
以上が簡単なあらすじです。
私はうつ病や精神病に関して深い知識があるわけではないので、読んだまんまの感想を書いていこうと思います。
まず読んで思ったのが、患者1人1人に特別な事情があり、画一的には病気を判別できないこと。
患者さんの過去や家族背景、元の性格など様々な要因が絡んでおかしな状態になってしまっていました。そんな中で患者さんは独特な自分の世界を構築してしまいます。そうしないと、つらい現実に堪えられないからです。
つらい現実との折り合いをかねて、いわゆる普通の人たちとは違う精神状態になってしまう。これって必死に抵抗してるし、生きようとしていると思うんですよね。自殺未遂を繰り返すのだって、構って欲しかったりするサインであることがあります。
そんな患者さんと一つずつ寄り添って、一緒に考え、克服していきます。改善して微笑ましい気持ちになるところがある反面、予想外の悲劇と出くわすことも少なくないので、やっぱり内容はシリアスです。
辛い現実から自分の心を守るために精神を変化させていくー。
そう考えると、普通と呼ばれるような人と患者さんたちって本質的にはそんなに変わらないと思ったりしました。
普通の人と呼ばれる人もストレスがたまったら、お酒とかに逃げるし、自分の心を自衛するためになにかしらの刺激や逃避を行っているはずなんですよね。
患者さんたちはその負荷がとてつもなく大きかったものなのではないかと思いました。
けど、その普通とそうじゃない境界線なんで誰が判断できるのでしょうね・・・
社会に溶け込んだり、適応したりしてれば大丈夫なんでしょうけど。
それもそれで健全な精神なのか?とも思います。
患者さんと僕らも違ったことなんて何もないと思います。
生まれ育った環境と心の性質が違くて、心を変化させていくのは変わりません。
そういった意味では誰もが正常で異常だなと思いました。
今回は以上です。
ーそれでは、また。