恐怖の疑心暗鬼。ホラー映画『ウィッチ』感想!
どうも、タコヤキです。
今回も割りと新しめの映画です。キリストを主軸とした中世のホラー映画って感じです。魔女をテーマにしています。
その映画とは「ウィッチ」です。アマゾンビデオだとさくっと見れますね。
かなーり難しめなホラー映画となってますね・・・。
聖書くらい読んだことあるよね~的な。けど、キリストとかようわからんという人でも、大体の内容は掴めますからそこは安心してください。
日本人にはちと向いていない映画かもしれませんね。見る人を選ぶ映画だと思います。しかし、かなり珍しい形のホラー映画ですので、オカルト・ホラーというジャンルに分類で見たほうが良いと思います。
基本情報
『ウィッチ』
監督:ロバート・エガース
脚本:ロバート・エガース
製作:ジェイ・ボン・ホイ
ラース・カスダン
出演者:アニャ・テイラー・ジョイ
音楽:マーク・コヴェン
上映時間:93分
公開日:2017年7月
簡単なあらすじ
1630年、ニューイングランド。キリスト教徒であるウィリアムとキャサリンの夫婦と子供たちはキリスト的な生活を送るために、村のはずれの森の近くにある寂れた場所に引っ越した。
ある日、子供の一人であり赤ん坊であったサムが何者かに連れ去られてしまい、行方不明となる。悲しみにくれるなか、娘のトマソンが犯人で、魔女なのではないかと疑われていく。この事件がきっかけで家族は疑心暗鬼となり、狂気へと走っていくー。
『ウィッチ』の見所は?
・不気味さが半端ないホラー
・主役綺麗すぎ
・宗教的な要素がバックホーンにあるところ
どんな人にオススメ?
・ホラー物が好きな人
・宗教的要素がある映画が好きな人
・疑心暗鬼ものが好きな人
どんな人にはオススメできない?
・宗教的要素が苦手な人
・はっきりとした答えがない映画が嫌いな人
どんな作品が好きな人に向いている?
・遊星からの物体X(ジョン・カーペンター版)
・パッション(メル・ギブソン監督)
・沈黙(マーティン・スコセッシ監督)
感想:不気味さが半端ない宗教的ホラー映画
この作品は終始暗い話です。
まず登場人物が家族だけだし、森のはずれのところで生活しているシーン以外はほとんどありません。閉塞感がすさまじいのです。
その中で魔女らしきものが、子供をさらっていくところや、悪夢を体現したかのような描写は非常に生々しく、生理的嫌悪感を抱かせます。
「うおぇぇっ」ってなる。吐きそうな感覚です。(笑)
このあたりの映像描写は圧巻でした。マジで気持ち悪かったもん。サイレントヒル超リアルにしたらあんな感じになりそう。
なにより恐ろしいのは魔女をテーマにした家族間の疑心暗鬼。
これまでの不満が除々にあらわになっていくのは、心苦しく、嫌悪感を抱く。
さらには子供たちのヒステリックな泣き声と叫び声が負の感情を沸騰させる。
全体的な話としては、まぁやっぱりバッドエンドに直行します。あれでハッピーエンドを思い描く人はおそらくいないでしょう・・・。
話的に結構曖昧になった部分があるので、そこがもやもやしたっていう人は多いのではないかと思います。
魔女とは結局なんだったのか。
子供たちをさらったものはなんだったのか。
ラストシーンは何を意味しているのか。
こんなところが疑問に思い、もやもやした気持ちが残った人は多いのではないでしょうか。
魔女に関しては実在しているかしないかは重要ではないと思うんですよね。
これは魔女がいると人々が思い込んだら魔女という存在は成立するということで、疑心暗鬼はその過程なんでしょう。
幽霊とかも似ているような話が多くあります。夜の学校で怖い雰囲気になったら、少しの音が幽霊の仕業に感じられたり、階段1段高くなってるとかは単に数え方が違っているだけとか。
人間は正体不明の不安に駆られると、実体のないものをを人に投影して、魔女に仕立て上げるという習性があるのでしょう。実際に歴史ではそのような事件がいくつかあります。ありもしない噂を流したり、拡散されていくのも類似している事柄だと思います。
気になるのはラストシーン。
あれは何を意味しているのかは、本当に人によって解釈が異なるかと思われます。
キリスト的要素を考慮すると全然違った解釈があるかもしれません。
あれは贖罪なのか、開放なのか、キリストの下に逝けたという意味なのか。
僕は人間界の疑心暗鬼の世界から、開放され主の下に逝けたという解釈をしています。もうあんな身内で疑心暗鬼する必要もないし、魔女の存在に惑わされることもない。
だからラストで彼女は笑顔だったし、浮かんでいったのではないかなーと思っています。
この辺の解釈はキリストを知っている人とそうでない人で分かれるかもしれません。
他の人の解釈も聞いてみたいところです。
まとめ
というわけで、『ウィッチ』はオカルト・ホラー的の魔女をテーマにした疑心暗鬼の映画でした。シナリオ的な怖さもさることながら、映像的な怖さもしっかりと味わえますので、ぜひ見て下さい。これはかなり新鮮なホラー映画ですよ。こういう映画が現代で現れるということ事態が貴重なのかもしれない・・・
今回は以上です。
ーそれでは、また。