予想のつかない追走劇!ナ・ホンジン監督『チェイサー』感想!
どうも、タコヤキです。
今回の韓国映画はナ・ホンジン監督の『チェイサー』という映画です。
アマゾンプライムならすぐに見れるし、他の韓国映画も充実していますよ!
ナ・ホンジン監督は『哭声/コクソン』という映画の監督です。國村隼さんが褌締めてた映画ですね。これもシナリオが深いです。
この『チェイサー』はナ・ホンジン監督のデビュー作でもあります。
内容はサスペンスで警察を辞めたぶっきらぼうな元警官とサイコパス殺人鬼の追走劇です。追走劇といってもカーチェイスとかするわけではなく、証拠集めの追走劇って感じ。最後まで予想がつかない展開ですので、面白かったです。
基本情報
『チェイサー』
監督:ナ・ホンジン
脚本:ナ・ホンジン
製作:キム・スジン
製作総指揮:チョン・ウィソク
出演者:キム・ユンソク
ハ・ジョンウ
ソ・ヨンヒ
音楽:キム・ジュンソク
上映時間:125分
公開日:2009年
カンヌ国際映画祭の特別招待作品
簡単なあらすじ
元刑事のジュンホはデリバリーヘルスを経営していた。しかし、ここ最近ヘルス嬢が次々と失踪するという事件が起こっていました。ジュンホはこの事件に対し、手付金を取り戻すために調査を開始する。やがて出勤をさせたミジンというヘルス嬢の相手が失踪した娘たちの最後の客だということがわかる。ジュンホはミジンが向かった犯人と思われる家に向かうのだが・・・。
『チェイサー』の見所
・息が詰まるような追走劇
・先のよめない展開
・サイコパスの怖さが良くわかる
どんな人にオススメ?
・サスペンス映画が好きな人
・緊張感漂う映画が好きな人
・韓国映画が好きな人
どんな人にはオススメできない?
・エグいシーンが多い(殺害描写など)
・韓国映画が性に合わない人
どんな作品が好きな人にオススメ?
・哭声/コクソン
感想:ジメジメしながらも恐怖と緊迫感が漂う追走劇
韓国映画はサスペンスが強力ですね~。この『チェイサー』も強力で頭をガーンと殴られたかのような感覚に陥ります。スリリングだし、ハッピーではないし。
1本1本が濃密なんですよ。韓国映画って。
さて、この『チェイサー』ですが、犯人の正体はあっけないほど最初に分かります。正体がわかっているが、証拠がないため逮捕できない。その証拠集めのために元刑事が奔走する話になります。証拠集めといっても、ウジンを探すことが目的となります。
この追走劇はもう少しで捕まえられるのに、法律的に捕まえられないというもどかしさがあって、映画を見ててムズムズする気持ちでした。けど、これでイライラする人も多いでしょうね・・・。
韓国警察がひどすぎるもん。
みんな感情で動くし、事実を検証することもしないこともありますからね。
尾行の意味まるでねぇじゃねぇかwwwみたいな。
殺人の追憶でもそうでしたけど、韓国警察ってけっこうざるなんですかね。こんな感じがデフォな気がする。
というわけで、そんな捕まりそうで捕まらない微妙なラインでの追走劇なんですが、シナリオが中々思ったようにならないところがミソで韓国映画の面白いところです。
普通ならここで解決し、ハッピーエンドで終わるだろうなぁって思うところが、二転三転して最後まで飽きさせないつくりとなっています。
おまけにジメジメしたところのローケージョンや独特のセット。これらがより映画にリアリティや視覚的に訴える陰鬱感をよく演出していると思います。そしてシナリオの容赦のなさ・・・。
韓国映画はマジで最後まで油断できません・・・。
一気に地獄に落とされることもありますから・・・。
終盤の殺人シーンで急に白黒になるところがあるんですが、あそこの絶望的な感覚といったらすごいです。スローだし。とにかく強烈に映ります。今でも脳裏に焼きついている。映画的な良さというものはああいうものを言うのでしょう。
最後に言い忘れてましたが、これ『殺人の追憶』と同じように実際に起きた殺人事件を元にしています。
やっぱ、重いよ韓国映画・・・。
けど、面白いんですよ。パンチ効いてて。本当に頭を殴られたかのような感じになる。
今回は以上です。
ーそれでは、また。