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待望の続編!薬中映画「T2 トレインスポッティング」感想!

 

どうも、タコヤキです。
今回はこちらの作品の感想です。
「T2 トレインスポッティング」です。
前作、「トレインスポッティング」の正式な続編となります。

 

前作は1996年に公開されたので、本作は実に約20年ぶりの続編となります。
感想は一言で言うと・・・「期待以上!っていうか最高!」

前作が好きな人は絶対に見るべき1本です。

基本情報

 「T2 トレインスポッティング
 監督:ダニー・ボイル
 脚本:ジョン・ホッジ
 原作:アーフィン・ウェルシュ
 出演者:ユアン・マクレガー
     ユアン・ブレムナー
     ジョニー・リー・ミラー
     ロバート・カーライル
 公開日:2017年4月
 上映時間:117分
 3日間で興行収入7億円を突破!

簡単なあらすじ

 前回で仲間の金を持ち逃げしたマークはオランダに逃亡し、20年の時を過ごした。その後、故郷のエディンバラに戻ってきた。20年ぶりに帰郷だったが、母はすでに亡くなり、実家には年老いた父が暮らしているだけだった。
 そして、かつての仲間スパット、サイモン、ベグビーとも再会することになるが、果たしてー。


本作の見所
・前作をしっかり継承した映像美とクオリティ
・郷愁を感じるせつなさもアリ
・かつてのスタッフが再結集。ファンにはたまらない!


「T2トレインスポッティング」はどんな人にオススメ?
・前作が好きな人は絶対に見たほうがいい
・駄目人間が活躍するものが好きな人
・映像や音楽に凝っている映画が好きな人


どんな人には勧められない?
・ダークでインモラルなものが好きではない人
・ドラッグなどに生理的嫌悪感を示す人


どんな作品が好きな人にオススメ?
トレインスポッティング
レクイエム・フォー・ドリーム
アメリカン・ビューティー

 

感想:クズ達が帰ってきた!郷愁を感じつつもやはり面白い!

 前作から20年経過しているとのことですが、むしろクオリティをしっかり上げてきて超びっくり。かなりの前作に変わらずの傑作になっています。


 前作についてはこちらからどうぞ↓

www.takoyaki-blog.com

 

 キャストも前作の人たちを集めているので、みんな老けているんですが、それがなんとも微笑ましい。冷静に考えたら同窓会みたいな映画です(笑)超殺伐とした同窓会ですが。

 前作はクズ達の青春映画といったテーマで、そこにドラッグやインモラルなものが大量に含まれた、まさにクズ達のい悲劇的、かつ喜劇的な青春でした。
 
 本作は冴えない青春も引き継ぎつつ、郷愁という面も含まれているのが切なさを感じさせます。本作は前作のシーンのフラッシュバックが多くちりばめられています。トイレのシーンとか車ひ轢かれるシーンとか。音楽のものも過去のものを踏襲していますね。


 見ている側も登場人物側も過去の彼らを思い出せずにはいられません。
 テーマ的にはおっさん達の青春の名残、郷愁といったものがテーマとして強いです。

 

 トレインスポッティングの彼らは、自分達が泥沼にいて、どうしようもない青春だったということを自覚しつつも、懐かしさと愛おしさを感じられずにはいられません。

 しかし、時代に取り残されてしまい、行き場所を失ってしまった4人。
 時は過ぎたが、彼らの状況を好転さえることはなく、ただ泥沼に取り残されたまま。

 

 そんな彼らの過去の青春にしがみつきたいという彼らの叫びが聞こえてくるかの演出には、胸にささる。過去の好きな音楽を止めようとしたり、なんども過去を思い出すような描写は本当に見てて痛々しく、愛おしい。
 現実でも程度は違えど、こういう過去にすがる人達は多いと思います。

 

 超暴力的で刑務所に入っていたベグビーが超悲しかったですね。この映画で一番象徴的なのはベグビーだと思います。

 

 彼は家族からはもう忘れたい存在として描かれています。最後に多少理解し合えたことが救いですが、基本的には「臭いものに蓋」状態です。そんな彼が息子に「俺達を超えろ」というのは涙ものです。
 これ、俺達のような人間は忘れろっていうニュアセンスも含んでますよね。


ラストシーンについて

  最後は非常に印象的なシーンで締めくくられていました。
 一度は劇中で昔の音楽を止めたマークでしたが、最後はその音楽を部屋で1人鳴らし、踊り続けてエンディングを迎えます。

 これって、結局はこの泥沼のような生活からは逃れられないってことで、なんとも希望が見えないような気がします。でも、楽しそうに踊っているマークを見ると、この泥沼の中でも楽しんでいこうという、吹っ切れた感じにも見れます。

 

 泥沼な人生だけど、彼らの人生を自ら祝福しているような、彼らなりの人生賛歌とも見れます。
 
 スパッドの小説もメタファー的でしたね。
 誰も読みはしないといっても、書かずにはいられないし、必死に自分達の青春と人生を肯定しているようにみえます。こう見ると、彼らはやっぱり痛々しいけど、愛おしいです。

まとめ

 「T2 トレインスポッティング」は泥沼の青春への郷愁を感じさせるのと同時に、クズ達のつたない次世代へのメッセージ、そして彼らの人生賛歌を描いていると思います。
 そう考えると前作からしっかりと系譜を引き継ぎ、進化している最高の続編だと断言できます。前作をチェックしたら、ぜひ本作もチェックしてください。


今回は以上です。
ーそれでは、また。