村上龍「限りなく透明に近いブルー」感想
どうも、タコヤキです。
今回は村上龍の「限りなく透明に近いブルー」です。
村上龍さんのデビュー作ですね。ちなみにはじめて僕は村上さんの本を読みました。
「限りなく透明に近いブルー」はかなり短めな小説で、さくっと読めます。
kindle版がないのが辛いところですね、、、。
内容は東京のあるところで、ドラッグやセッ○ス、暴力を楽しんでいるっていう話。
映画で言ったら「トレインスポッティング」や「レクイエム・フォードリーム」ですかね。
ちなみに「トレインスポッティング」の感想はこちらから
この2つの映画が好きだわ!っていう人は楽しめるんじゃないかな、と思います。
他には「電気サーカス」とか好きな人にもオススメ。
電気サーカスはかなりお勧め?シェアハウスでドラックやら酒やらインターネットやらで負の連鎖が続いていくような話。雰囲気も「限りなく透明に近いブルー」と似ています。好きな人にはお勧め!
逆に明るい話とか、感動する話とか求めている人にとってはがっかりするんじゃないかな、と思います。
基本的ストーリーはリュウというキャラの一人称で話が進み、怠惰でクスリな日々をぼけ~っと眺めている感じです。読んでいる時は、どろどろに酔っ払ったかのような酩酊感とねっとり感を味わえます。
ラストにおける喪失感もすさまじく、なんとなく読んだ後はぼーっとなり、悲しくもなる。
なんとなく主人公が傍観者になっているところがいいんですよね。自分も含め全てがどうでもいいっていうか。主体がない感覚。現代特有の感覚なんですかね。自分を含めて全てを俯瞰してみる感覚って。(ネットの影響もあるかも)
自分を含めて、他人も世の中のこともどうでもいいって感覚。
王道的なストーリーもなければ、カタルシス的なものもなし。
ただ陰鬱な雰囲気と、どろどろした荒廃的なものを繰り返しているだけ。
出口の見えない怠惰の快楽は他の読者の目にはどう映ったのだろう?
社会風刺だろうか、絶望だろうか、それともハイになるものだろうか。
すでに人生が終わっている後なのかもしれませんね。
読む人を選びますが、様々な感想と感覚を味わえると思うので、ぜひ読んでみてください。ニート気質な人には面白く感じるかも。
大学生とかにもオススメ。
今回は以上です。
ーそれではまた。