緊迫の11分!群像劇映画「イレブン・ミニッツ」感想!
どうも、タコヤキです。
年末まとめレンタルDVDしました。
今回は3本目です。それ以前のものはこちらからどうぞ。すべて準新作です。
3本目は「イレブン・ミニッツ」という映画です。
非常に実験的な映画だと聞いて、気になっていました。
一言で感想いうなら・・・「惜しいっ!でもコンセプトは好き」
「イレブン・ミニッツ」は群像劇で、作中での実際の時間に経過は11分しか経っていません。
その11分では様々な登場人物の視点からカメラが回されます。
群像劇が好きな人はぜひチェックしてみてください。
基本情報
「イレブン・ミニッツ」
監督:イエジー・スコリモフスキ
脚本:イエジー・スコリモフスキ
製作総指揮:ジェレミー・トーマス
主演:ヴォイチェフ・メツファルドフスキ
リチャード・ドーマー
アンジェイ・ヒラ
パウリナ・ハプコ
上映時間:81分
ポーランド・アイルランド合作
ヴェネチィア国際映画祭コンペティション部門の上映作品
簡単なあらすじ
午後5時の鐘が鳴る。目を覚ました夫は妻がいないことに気がつき、妻を捜す。妻はとある映画監督とホテルで密会していた。
ホットドック屋の主人は修道女にホットドックを売って、店をホテルの近くに移動させる。
登山家の女はホテルで男と一緒にビデオを見ている。
医者は暴力的な男を退け、妊婦を病院へ運ぼうとする。
画家は川原で絵を書いている。
少年は質屋で盗みを働く。
果たして、彼らが邂逅する瞬間はー。
「イレブン・ミニッツ」はどんな人におススメ?
・群像劇が好きな人
・実験的な映画が好きな人
・短めの映画が好きな人
どんな人にはオススメできない?
・群像劇が苦手な人
・登場人物が多い映画が苦手な人
どんな作品が好きな人にオススメ?
・パルプ・フィクション
・スナッチ
・ラブアクチュアリー
感想:凝縮された群像劇!最後の演出は意味深。
自分は群像劇が好きですので、それなりに楽しめました。しかし、見る人によっては退屈に感じるかもしれません。よって完全に人による映画だとは思います。
実際にちょっとオチが弱いところもあるし、このキャラだす意味あるのか?という人達もいました。
最後の演出は非常に芸術的でメタだなぁと思いました。
その演出とは町の監視カメラの映像が無数にあり、映画の舞台となったところは、無数のカメラの一部でしかありません。そして、映画の舞台の映像は、無数の監視カメラの映像の1つの黒い点となります。
これは画家が書いていた絵に、黒い染みがついてしまったこととリンクしています。
絵に黒い染みがついたのは、画家の近くで映画撮影している人からかかってしまったもの。
今回の劇中の一連の事件はこの絵の黒い染みのように、偶然が重なったもので、とるに足りない小さな話だという意味にも感じられます。「パルプ・フィクション」と似ていますね。紙のように取るに足りない話。いきなり事故に会い死ぬ人もいますし、愛を求めたりと、偶然に偶然を重ねてこの映画は構成されています。
本人たちには大変なことになっていますが、傍から見たらどうでもいいような話だよってことです。それは別に批判しているわけでなく、取るに足りない話だけど色々なことがあり、色々な人がいるよ、という意味にも取れます。
群像劇とはそういった、取るに足りないような話が多いです。スナッチもそうだし、アニメの「デュラララ!」もそのようなキャラクターがたくさんいて、町を作り物語を作ります。
「イレブン・ミニッツ」もそれらの作品と例外ではないです。まさか全員が邂逅するとは思いませんでしたが・・・
あと、この群像劇を81分にまとめたのは素直にすごいと思います。
普通、群像劇って話の尺が長いですからね。今まで見た中で、一番尺が短い群像劇かもしれません。
まとめ
「イレブン・ミニッツ」は話自体はどんでん返しがあるようなシナリオではありませんが、短い中でよく纏まっている群像劇映画です。
最後の演出は個人的にはかなりアリだと思います。っていうか好き。
群像劇が好きな人はぜひチェックしてみてください。
今回は以上です。
それでは、また。