まさに怪作!「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」感想(ネタバレ全開)
どうも、タコヤキです。
スターウォーズ最新作が公開から約1週間ほど経ちましたが、自分もようやく見ました。
一言で感想を言うのは、難しい。
しかし、あえて言うなら今作は・・・
「次世代のバトンタッチと多様性」
って感じです。(かっこつけすぎ?)
本作はジョージ・ルーカス監督から離れ、全く新しいスターウォーズの新章へとつなげるものです。
旧来ファンからは少なからず批判があることは誰でも予測できることだったはず。実際に旧作ファンからは批判の声も大きい。しかし、それでもこの最後のジェダイのシナリオと撮影に踏み切ったのは、制作陣の並々ならぬ意思を感じました。
個人的には歓迎したい思いがあるのですが、荒削りなところもあるのは確か。批判も当然あるし、僕自身もつっこみたいところはたくさんある。しかし、それを補えるほどのパワーがある映画ではあります。こんなに意見が真っ二つになる映画はそうそうないでしょう。
本作は前作のフォースの覚醒を格段にアップデートさせ、物語を加速させるものとなっています。同時に旧作へのリスペクトと別れ、未知なる領域へのスタート地点ともいえるのが本作である。荒削りなところもありますが、それが愛おしくなるような映画でもあります。
2017年最大の衝撃作は間違いなく、この「スターウォーズ 最後のジェダイ」でしょう。
シナリオについて
前作の「フォースの覚醒」からの直接の続編となる「最後のジェダイ」。
いよいよ登場した老いたルークとレイの邂逅からの話のレイ視点。
一方、レイア率いるレジスタンス軍はファースト・オーダーに苦戦を強いられジリ貧状態のレジスタンス視点。
この二つの視点を中心に物語は動いていきます。
シナリオの見所はずばりここ!
・カイロ・レンとレイとの邂逅
・レジスタンスのギリギリの戦い
・ルークとカイロ・レンの過去と対立
レイとレンについて
本作ではルークとレンの過去が明かになり、なぜレンが暗黒面側になったのかが明かされます。しかし、注目したいのがこの時点では完全には暗黒面には落ちておらず、レンの中でも光と闇の中で迷いがありました。
前作同様レンは完全な悪役とはいかない迷いがあるキャラクターでした。しかし、本作では自身の目的も明確となり憎悪も増し、暗黒面へ前進しています。
面白かったのは、一時的にとはいえレイと手を組んだことですね。
お互いの目的が一致したというのもありますが、もしかしたらレンを仲間にすることも未来の可能性としては十分あったのかもしれません。少なくともレイはそう信じていました。
だからこそ、レンが「古いものをすべて壊すために、俺と組もう」と言った時にレイが涙を流したんでしょうね。
レイとレンは見ているものが違う。
レンは「古いもの」をすべて壊すことで、次世代を切り開こうとしている。
レイは「古いもの」から魂や教えを引き継ぎ、次世代を切り開こうとしている。
レンにとっては「古いもの」は憎悪の対象でしかありません。ルークもベイダーも自分を縛り付けるやっかいなものです。
一方レイは憎むべき過去が明確ではありません。ジェダイとはなんのゆかりもないし、ただの一般人です。
なんというか、ナルトとサスケに近い感じ(笑)
次世代へのバトンタッチ
本作のルークはあまりにも痛々しく、見ているだけで辛くなるような状態でした。
しかし、ルークの言っていることは大いに共感できるし、この最後のジェダイのテーマのひとつではないかと思います。
それはこのこと。
「希望やフォースはジェダイだけが持つというのは傲慢」
これは裏を返せば、どんな人でもフォースの力を発現させられる可能性があるし、希望はジェダイだからもてるものではなく、名も無い一般人でも希望を抱くことができる。そして、その希望をもとに団結することもできる。ということです。
そう考えるとレイというキャラクターはその名も無い一般人を一人のキャラクターとして、描かれていることが意図されていると考えられます。
ルークやレンはその血筋のものですが、レイは本作で本当にただの一般人であることが判明します。ジェダイとは縁もゆかりもありません。
そんなレイがフォースを発現するということは、フォースを扱うのにジェダイは全く関係ないということになります。
これはどんな人にもフォースを扱える力が潜在的には眠っていることであることの証明であると考えられます。フォースを扱うのに、過去のようなジェダイは必要不可欠ではないということ。そして、そんなレイのような一般人がレジスタンスとして集まって団結していく。そこにジェダイの名前はほとんど関係ありませんでした。
ルークはそんな名も無い一般人のレイに希望を託し、次世代へとバトンタッチします。
これは一部の血筋のものから、普通の一般人に希望と力を託すこと。
すなわち、全く新しい形のジェダイ(フォースを扱うもの)が誕生しました。それがレイというキャラです。
この次世代へのバトンタッチとはルークとレイに留まる話ではありません。
戦闘機乗りのポーも最初は上官に反抗していたものの、後半では驚くほど成長し、レジスタンスの中心となっています。レイヤはポーについていきなさいと言ってるし。
フィンはフィンで元はファースト・オーダー側の一般兵ですが、新たなレジスタンスではそんなことお構いなし。新たなキャラローズも整備師でありながら、フィンとともに戦います。
もはや今作のレジスタンスには役柄も立場も関係ありません。
家柄、身分、形式を超越して団結し、志は同じで多様性に富んだレジスタンス。
それが次世代の希望の形として描かれています。
次回作への期待
次回作への期待としては、はやり今後のレジスタンス。
多様性に満ち溢れ、集まったレジスタンスは今後どのような活躍をしていくのか。うまくまとまらないこともあるし、きっと衝突や分裂もあると僕は思っています。
多様性な組織がどのようにして、強大な力と戦っていくのか。注目です。
新キャラはどんな活躍をするか?
本作で登場したコードブレイカーの商人。なんというか新自由主義マックスなキャラでした。(ベニチオ・デル・トロ)
彼は純粋な利益で動いていきます。今後このキャラがどのような活躍をするのかは注目したいところ。
カイロ・レンの今後
最高指導者となったレンですが、正直私情むき出しなので、下からはあまり歓迎されてない感じ。下手したら分裂という危険性も十分に考えられます。はてはてどうなることやら・・・
まとめ
非常に驚きと力強い展開で、渾身の一作となっています。意見真っ二つの怪作です。
切なさや喪失感などもありますが、同時に次世代の力強い一歩を踏み出しました。
今後の展開に期待です。
今回は以上です。
ーそれでは、また。