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野尻抱介著作、「ふわふわの泉」感想

 

どうも、タコヤキです。
最近読んだ小説の感想でも書いていこうと思います。

 

さて、SFが好きなんで今回はSF作品です。軽めのSFですけど。
今回読んだのは、野尻抱介さんの小説「ふわふわの泉」という小説。

 


 絵が綺麗でなんか読みたくなるような感じですね。夕日がいい。


 小説の長さ的には普通の文庫本より薄めで、文体も軽いので読みやすいです。
ライトノベルを読んでいる感覚で読めます。読書苦手っていう人でもいけそう。

 

 ストーリーは科学部で理科が好きな女の子が、ダイヤモンドより硬く空気より軽いその物質の精製に成功し、起業してどんどんスケールがおっきくなっていく話です。

 

 ぱっと見、ストーリーとしてはとてもシンプルで、ノリも軽い感じなので劇的なドラマがあるわけではありません。夢物語な要素も強いです。
 しかし、この小説どことなく突き抜けている感覚があり、どこか小説というよりはふわふわとした絵本のような感覚があります。タイトルもぴったりですね。

 

 最初は楽して生きていたい少女でしたが、自分の興味あることの努力ならアリという価値観になり、宇宙まで進出していこうとするのは、痛快極まりない。
人間の進歩や前進は止まらないってことを夢一杯、力一杯書いてるって感じです。

 

 最近のテクノロジーの発達は凄まじいですからね、「ふわふわの泉」みたいにとんとん拍子で世の中が変わるかもしれません。

 その中で失われていくものや、ついていけなくなるところ、理解されないものもあると思うのですが、それでも世界は面白くなっていくってのを、ストレートに描いているって印象を受けました。

 

 好きなことや、興味あることで突き抜けていくのは笑いが止まらなくなるくらい、気持ちのいい生き方なのかなと思いました。そんな生き方をできる人は今の日本では限られてくるのでしょうが・・・。

 

 野尻さんの小説は「太陽の簒奪者」だけ読んだ事があります。
これは結構なハードSFで、「ふわふわの泉」よりも読みにくいし、堅いところがあります。しかし、密度と面白さはあるので、がっつりSFを堪能したいという方は「太陽の簒奪者」はオススメです。

 

 

「ふわふわの泉」は軽めにSFを味わいたいという人向けです。

ハードなSFを望んでいる人にはちょっと物足りないと感じると思う。


さくっと読めるので、軽い気持ちでぜひ読んでみてください。

隙間時間でも十分に読める内容です。

 

今回は以上です。

ーそれでは、また。