ビートたけしも絶賛!サム・ペキンバー監督の「ガルシアの首」感想
どうも、タコヤキです。
黒沢清から離れて、サム・ペキンバーの作品を見ました。
暴力的なものに餓えたんでしょうね(笑)
今回はサム・ペキンバー監督の「ガルシアの首」を見ました。
アウトレイジのビートたけしも好きな作品です。
ストーリーも分かりやすく、メロ的な要素も入っているので、ペキンバーの中では結構異質なものかもしれません。
アメリカでは不評で、日本では好評という珍しい作品です。
ぜひ、見てみてください。
~「ガルシアの首」のあらすじはwikipediaでチェック~
~「ガルシアの首」はどんな人にオススメ?~
・サム・ペキンバーが好きな人
・復讐劇が好きな人
・90年代のアメリカ映画が好きな人
~どんな人には勧められない?~
・昔の映画が好きではない人
・暴力描写が生理的に受け付けない人
~どんな作品が好きな人にオススメ?~
・わらの犬(サム・ペキンバー監督)
・イージーライダー(デニス・ホッパー監督)
・アメリカン・グラフィティ(ジョージ・ルーカス監督)
~ストーリーについて~
ストーリー自体は分かりやすくどんな人でも納得がいくものとなっています。
大きく分けて前半と後半に物語は分かれます。
前半はメロ的な要素が多いです。ペキンバーの中では珍しいですね。主人公の男もなんだか頼りないです。この時は。
色々積み重ねていった後半に一気に爆発する感じです。
後半はペキンバーのお得意の暴力描写が炸裂します。この辺は相変わらずですね。
ラストは爽快感がすごいですが、同時に空しいです。
ラストシーンが「イージーライダー」を彷彿させるさせるような終わり方なんですよね。
アメリカの衰退というか、アメリカンドリームの終わりを描いたような感じで。
この虚無っぷりがビートたけしの気に入ったところなのではないかなぁ、と思ったりします。
~他のサム・ペキンバー作品と比べて~
ペキンバーの暴力って、映像の映し方で美しく見えたりするんです。「ワイルド・バンチ」なんかそれに近いと思います。
一方で狂気的な暴力もあります。それじゃ「戦争のはらわた」ですね。
「わらの犬」は男の暴力って感じです。
作品ごとに暴力の性質が違うんですね。
全てのペキンバーの作品を見たわけじゃないんですが(笑)
この「ガルシアの首」は復讐の暴力ですかね。上記のものよりは普遍的な感じですが。
主人公は最初は全然暴力的ではないのですが、後半に一気に暴力的になります。
怒りに身を任せて、今回の関係者を片っ端から撃ち殺していきます。
この辺は爽快っていえば、爽快なんですが、やっぱりどこか悲しいし、虚しさがあります。
そう感じるのは復讐だからなんでしょうね。
主人公にとって希望だったものが失われてしまうわけだし。
その復讐なんて虚しいとしか言いようがありません。
復讐は物語として完成度が高めになるので、この面でもやっぱりストーリーは簡潔で面白いです。
まとめ
「ガルシアの首」は前半パートがメロ的なので、そこでちょっとだれてしまう人が多いのかもしれませんね。
後半はいつも通りのペキンバーで、ラストもカタルシス的なもので終結するので、終わりはグッドだと思います。
比較的見やすい内容となっていますので、初めてサム・ペキンバー監督の作品を見るにはオススメですね。
今回は以上です。
それでは、また。