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【感想】サスペンス映画「午後8時の訪問者」は静かで大人な雰囲気な映画が好きな人にオススメ!

 

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 どうも、タコヤキです。
 久々に映画のレビュー記事を書きました〜。

 

 今回の映画はジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督の「午後8時の訪問者」という映画です。

 

 サスペンス映画なのですが、衝撃的な展開やあっと驚くような話ではありません。
 もっと繊細で静かな大人の映画って感じです。

 

 というわけでサスペンス映画として期待している人は肩透かしくらうかも。
 情緒あるヒューマンストーリーとか好きな人にオススメな映画です。
 ワイン片手に見たい人はぜひ見てみてください。

 

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予告映像


ダルデンヌ兄弟の新作!映画『午後8時の訪問者』予告編

 

基本情報


 『午後8時の訪問者』
監督:ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ
脚本:ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ
制作:ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ
   ドゥニ・フロイド
制作総指揮:デルフィーヌ・トムソン
出演者:アデル・エネル(黒いスーツを着た男)セザール賞
    オリヴィエ・ボノー
    ジェレミー・レニエ(ある子供)
    オリヴィエ・グルメダゲレオタイプの女)
上映時間:106分
公開日:2016年
カンヌ国際映画祭出品作品

簡単なあらすじ

 街の小さな診療所で働く女性意識ジェニー。ある日、診療時間をすぎた午後8時に来客のベルがなるが、ジェニーは診療時間外のため無視してしまいます。ところが後日、警察がジェニーの診療所にやってきました。午後8時に診療所を訪ねてきた女性が、遺体となって発見されたのです。女性の死に責任と良心の呵責を感じたジェニーはその少女の素性をおっていきます。そこで彼女が見た真実とはー。

 


「午後8時の訪問者」の見どころ
・大人のサスペンス映画
・登場人物の繊細な心理描写
・落ち着いた大人の映画

 

こんな人にオススメ!
・静かで落ち着いた雰囲気の映画が好きな人
・ヒューマン映画が好きな人
・登場人物の描写が丁寧な映画が好きな人

 

こんな人には勧められないかも
・あっと驚くサスペンス映画を求めている人
・派手なものを求めている人

 

こんな作品が好きな人にオススメ!
・「マンチェスター・バイ・ザ・シー

www.takoyaki-blog.com


・「さざなみ」
・「ペンタゴン・ペーパーズ」

www.takoyaki-blog.com

 

 

感想:とにかく大人!静かだけど人物の繊細な描写が美しい映画

 最初はバリバリのサスペンス映画と思っていたのですが、サスペンス要素はほとんどないと言っていいですね。。。
 これヒューマンストーリーです。これ重要。

 

 というわけで、サスペンス映画というよりは人物の描写や関係を見ていった方が楽しめると思います。派手さはないですが、登場人物のほとんどが非常に繊細で後ろめたいことをしているので、そのことを踏まえてみていると面白いです。


 それにしても驚くのは、主人公ジェニーの大人っぷり。
 彼女は医者であり、しかも仕事っぷりをみる限り周りからの信頼も厚くかなり優秀な模様。だからこそ責任感が非常に強い人物であることわかります。
 そのために自分が「あの時こうしておけば・・・」という場面で、彼女が涙を流したのもこの責任感の強さと気丈さから溢れ出るものです。

 

 だからこそジュリアンが医者の道を諦めた時には、執拗にジュリアンの元に連絡をとっていたのだと思います。恐らくジェニーはジュリアンに対しての教育もしっかりしていたものだったのでしょう。だからこそジェニーにとっては、ジュリアンが医者の道を諦めたのが中々受け入れなかったのだと思います。だから執拗に連絡をいれていた。

 

 ところが、ジュリアンの口から語られる医者をやめる理由は彼女が手のつけようのない過去からでした。
 医者として命を預り人々を助けてきたジェニーでも、自分では救いようのない事実が8時の訪問者と同じようにあるわけです。
 他にも8時の訪問者の事件に関連した人物はみなジェニーの診療所に来るのですが、彼らは後ろめたいことや話したくないことがあり、みなどこかしら心を病んでいるのです。


 しかしその心の領域はジェニーには治せないという残酷な現実がある。
 そんな葛藤を彼女は抱き続けているわけです。

 

 それでも彼女はめげず映画を終わった後も診療所で医者を続けていきます。
 そして最後にはとある悲しい過去を持った女性を抱きしめて、医者の仕事を続けていくところで映画は終わります。

 

 そんな彼女の気丈さは非常に美しく、立派な大人の姿です。
 そして他者との理解できない部分とは、 抱擁という一時的な形でしか癒せないという切なくも優しく、ジェニーの覚悟と希望がある終わり方だったのではないでしょうか。

 

 というわけでこの映画はカメラの動き的にも視点的にもジェニーという1人の大人の物語なのです。

 

今回は以上です。
ーそれでは、また。

 

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