母の狂気！韓国映画「母なる証明」感想！
どうも、タコヤキです。
今回の韓国映画はポン・ジュノ監督による『母なる証明』という映画です。
アマゾンビデオですぐに見れます。
ポン・ジュノ監督は韓国映画の名作の一つ、『殺人の追憶』の監督を務めています。
この映画は意外性というか、予想のつかない展開となっていく映画ですね。韓国映画はどれもどうなるのか全然予想つかないんですが・・・。
なにより役者の演技がすごい。これは圧巻。
しかし、面白さという観点ではちょっとずれるかもしれない。ちょっと文学ちっくというか、シュールな展開になったりします。エンタメ的な要素の面白さとはちょっと違うかもしれませんね。
けど、すさまじい映像体験になることは保証します。
基本情報
『母なる証明』
監督：ポン・ジュノ
脚本：パク・ウンギョ
ポン・ジュノ
製作：ソウ・ウォシク
パク・テジョン
製作総指揮：ミッキー・リー
上映時間：１２９分
公開日：２００９年
簡単なあらすじ
知的障害である一人息子であるトジュンをもつ母、キム・ヘジャは息子を常に心配し、息子にべったりだった。ある日の夜、トジュンは一人の女性をナンパするが、逃げられてしまう。そして、翌日にその女性は死体となって発見された。警察はトジュンを容疑者として扱うが、母は断じてそれを認めない。母は警察や弁護士にすがるがまるで相手にしてもらえなかった。そして母は自らの手で事件を解決しようとするがー。
『母なる証明』の見所
・予想のつかないストーリー
・母の演技のすさまじさ
・狂気を感じられます
どんな人にオススメ？
・最後までどうなるのかわからないようなストーリーが好きな人
・文学的な要素があるのが好きな人
・狂気が絡むような作品が好きな人
どんな人にはオススメできない？
・アクション的要素を求めている人
・がっつりしたサスペンスを求めている人
どんな作品が好きな人にオススメ？
・ブルーベルベッド（デイビッド・リンチ監督）
・ソナチネ（北野武監督）
・愛のむきだし（園子温監督）
・殺人の追憶 感想はこちらからどうぞ↓
感想：意外性に驚かされるだけでなく、趣深い作品
この映画はジャンルとして何に分類すればいいのだろう？
正直、単純なサスペンスとも言いがたいし、ヒューマンドラマかといわれると、それも違う。
ならこれはどんな映画なのか？
意外性は確しかに存在し、実際に驚かされるストーリーだ。しかし、この作品はそれだけに留まらない映画である。
序盤と終盤の踊りはシュールでありながらも、狂気ならぬ何かが存在しているように見える。感覚的には気持ち悪さもあるのだが、それ以上に近寄りがたく、全然別のところにいるような存在を感じる。
拙い言葉で書き出すなら、これは母のみにしか持ち得ない母性愛と狂気が入り交ざったものなのだろう。陳腐な言葉でしか語れないが、これはもう映像を見て感じて欲しいとしか言いようがない。あの映像は言葉では言い表せない。
シナリオに関しては意外性があって、最後までどうなるのかどうなるのかと気になるところではあるが、物語は予想外な結末を迎える。
虚を突かれたような思いがしたが、なんだかとてもリアルで抗いようの無い現実感を感じた。絶望というよりは諦観だ。諦めという言葉がしっくりくる。
しかしすべてを忘れたかのように母の一方的な愛は鼓舞していく。
虚しさと奇妙さが合わさったなんともいえない映像だった。
この映画はとても言葉では言い表せない。むしろ、言葉で簡単に説明したらクリエイターたちに失礼だろう。細部まで拘りぬいて、作り上げた独特なリアルさと世界観を作り上げた監督達には驚かされるばかり。
こんな映画があったのかと驚いた。
破壊力というよりは、侵食してくるような作品だった。
これは映画ファンならばぜい体験してもらいものです。
ぜひ見て下さい。
今回は以上です。
－それでは、また。
この映画言語化難しすぎ・・・
