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目を疑いたくなるほどの絶望。「縞模様のパジャマの少年」感想

Netflixで映画漬けの日々を

 


こんにちは、タコヤキです。

昨日Netflixで「縞模様のパジャマの少年」という映画をみたので、その感想です。

 

 

 

「8mm」もそうだったが、「縞模様のパジャマの少年」は、、、

 

 

救い無さすぎ。ほんとに鬱。マジで言葉を失った。

 

 


以下、あらすじです。

ブルーノは軍人である父親の仕事の都合でベルリンから遠く見知らぬ土地へ引っ越してきたが、遊び相手もおらず、退屈な日々を過ごしていた。そんな状況に限界を感じ始めたブルーノだったが、家から少し離れた場所に農場のような施設を発見する。大人の目を盗んでその施設へ行くと、そこには縞模様のパジャマを着た少年、シュムエルが地面に座っていた。シュムエルはユダヤ人であり、ドイツ軍によって迫害を受けていた。つまらない生活に退屈を感じていたブルーノと強制収容所で寂しい思いをしていたシュムエルに友情が芽生える。しかしその施設へ行くことは大人達に禁じられており、シュムエルの存在は家族には秘密だった。
wikipediaより抜粋ー

 


アウシュビッツの異様な様子を一貫した子供の視点で描いている映画です。
映画冒頭に「子供時代とは分別という暗い世界を知る前に、音と匂いと自分の目で事物を確かめる時代である」
という一文があるのですが、その通りに主人公のブルーノは大人の不協和音や不自然さ、収容所の臭いを敏感に察知していて、好奇心を刺激されていきます。事情を知っている大人や、僕達観客は胸がきりきり締め付けられるような感覚に襲われます。

ブルーノはシュムエルや冒険の本が好きだったからか、ナチズムにガンガン染まっていく姉とは正反対でした。
姉の方は見ていて怖かったですね。自然と危険な思想に染まっていく感じが。
親も違和感や疑問はあるものの、軍人という家庭の慣わしと、父が収容所の長官ということもあり、母も父も表立っては疑問を口にできない。母が収容所で起きている事を知ってから、本格的に空気がおかしくなります。
しかし何も変える事はできない。臭いものには蓋を。仕方ないー。
こういった大人の態度の演出も良くできていて、子供の視点で大人の尋常ではない雰囲気の捉え方をうまく作り上げています。ブルーノが姉を理解できない感じも言葉ではなく、映像と音楽で綺麗に描かれていて静かですが、すごい良くできていました。


物語の終盤でブルーノは収容所のビデオ(嘘もの)を見たりしていくうちに、シュムエルとの約束も重なり、収容所に侵入してしまう。
そこから先は最悪の結末へまっしぐら。怒りや憎しみをぶつける人もなく、悲劇だけが生まれこの映画は幕を閉じます。ほんとに終始後味悪いです。
見てる僕も、まさかそんなことにはならないだろうと思っていましたが、結末は最悪なものとなってしまいました。


収容所の話では「ライフイズビューティフル」などが有名ですが、あちらはまだ希望がかすかに残っているけど、「縞模様のパジャマの少年」はほんとに絶望しかなかったです。一度は見てほしい、衝撃的な作品でした。


去年見た収容所の映画の「サウルの息子」も衝撃的でしたね。あれもきついし、救いがない。狂気が映像全体から伝わってくるようでした。
興味があるかたはぜひ見てみてください。

 
今回は以上です。
ーそれでは、また。